10月7日、8日の2日間で、NPO法人建設政策研究所主催の地方議会議員研修会に参加してきました。
7日はまず、日本大学商学部専任講師の山本篤民氏により、「地域資源の活用により経済活性化を実現させる」と題して記念講演がありました。
これまで地域経済の活性化の手法として工場や大企業誘致、あるいは大型公共事業の実施がおこなわれてきたが、大手企業は国内での工場閉鎖や人員整理が続いており長期にわたって地域に結び付けることが難しいこと。また国・地方の財政状況なっかから公共事業の継続的な拡大は望めないことを指摘し、そこにはすでに限界が見えていることから、視点と発想を変える必要があり、それは地域に根付く産業・企業を育成・発展させることだと強調されました。いくつかの事例を挙げながら、地域の中小企業の経営安定化を図り、人材・後継者育成を後押しすることが地域そのものの活性化になるとまとめて、終了しました。日本共産党も従来から地元産業、地域の商店街等の育成・発展を掲げており、納得できるものでした。
次に山形県庄内町長である原田眞樹氏による特別講演として、「山形県庄内町の定住支援策を空家の活用」と題して話がありました。
従来の手法から視点と発想を変えることが必要だという点では記念講演と同じで、特に住宅政策について、個人資産の形成ということから脱して生活そのものの構築をめざし、そのことが地域の活性化に直結する、まず人集めだという点が強調されていました。また町長主導で政策を矢継ぎ早に打ち出すことで、日本一住みよい、住み続けたい町を目指していることもかたられました。
首長の姿勢が政策に大きな影響を及ぼすことは周知の事実ですが、逆に首長の政策に影響を与えうる提案や発想の転換をしっかり示していくことの重要さもあらためて感じました。
8日は3つの講座に分かれての講義でした。
わたしは「まちづくり市民事業」と高齢社会への対応と題して、早稲田大学都市地域研究所招聘研究員である岡田昭人氏の講義に参加しました。
ここでもやはり発想の転換が言われました。
特に「新しい公共」という言葉はともすれば行政側にとって、市民に事業を丸投げしてしまう都合のいい言葉として使われがちですが、市民・事業者・行政がそれぞれの役割を果たすことが重要で、特に行政の責務というものがあるということも解説されました。
従来型の企業誘致や公共事業で借金まみれという構造を許すのかどうかという点も、今越谷市で戦われている市長選の争点の一つです。日本共産党は、市民のくらしや福祉、地域の経済を支える中小業者を直接応援する方向めざして頑張ります。