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野田首相のTPP参加表明

2011.11.11 23:20:05

一日間をおいて熟慮したと言っていますが、どう見ても結論先にありきとしか見えません。結論が変わらなかったけれども反対派、慎重派への配慮をせざるを得なかったというあたりでしょうか。

8日~10日の行政調査についてのご報告もしなければなりませんが、日本そのものの進路にかかわる大きな問題ですので、先にこちらを取り上げさせていただきます。また、先日この話題に関してコメントもいただいております。すべてのコメントに対応するというつもりはありませんが、議論そのものは好きですし、さまざまなご意見を引き続きお寄せいただければと思います。

さて、TPPのメリットということで貿易が有利になると盛んに言われております。不参加なら産業の空洞化を招くともいわれます。果たしてそうでしょうか。
TPP参加国の総GDPのうち、9割以上は日本とアメリカです。日本がTPPに参加して輸出する相手として選べるのは、ほとんどアメリカ相手です。ところが、アメリカはTPPに参加しなくてもすでに世界一関税が安い国です。関税0になるメリットはほとんどありません。
むしろ、TPP参加によって関税だけでない様々な『もの』や『こと』の行き来が自由になることで、これまでは関税の高かった日本でもアメリカでもない他の国に大企業が行き、日本の技術を自由に持ち出して、現地で安い労働力で安価にモノづくりを進めて取引を進めることにより、かえって日本の産業が破壊される危険性があることも指摘されています。このことはあまり報道されていませんが。

また対アメリカだけでなく世界を見てという話もありますが、先ほど述べたようにGDPの9割以上が日本とアメリカであり、また日本を含めても高々10ヵ国で韓国も中国も参加しておらず、バスに乗り遅れるどころかバスはガラガラ状態です。これは日本の市場開放が目的と言わざるを得ず、しかも日本以外の9ヵ国はすべて資源輸出国であることからも、交渉を主導しているアメリカが日本の市場開放を打ち出したとき反対する国はあり得ません。
韓国とアメリカがFTAを結ぶことに危機感を覚えている議論もあるようですが、別にそれぞれ個別の国と個別の貿易協定を結べばいいだけで、それでこそ逆に例えばコメや、例えば日本の高い技術力を守る方策をとることもできるのであり、団体交渉に参加しなければならない義理も義務も責任もありません。

農家の中や町工場の中でもごく一部では、輸出の機会拡大ととらえているという報道もありますが、これもむしろごく一部だからこそ逆に目立ってピックアップされているといわざるを得ません。産業全体で見たときにはあくまで少数例であり、周りがつぶれてしまえば結局は衰退の道をたどらざるを得ないのは、火を見るより明らかです。

そもそも開国と言っても、日本はすでに世界で2番目に関税の安い国になっており、その「平均関税」もおよそ800%に届こうかというコメの関税に引っ張られてやっといくらかの数字になっているというだけで、他の関税はすでに目を覆わんばかりの低さです。すでに十分すぎるほど開かれている日本をさらに市場開放しようというのは、アメリカの対日要求が大きな理由の一つであることは間違いないわけです。

だいたい、アメリカは参加を「承認」する側でありながら90日も時間をかけるのに、まあそれもできるだけアメリカ有利になるように日本を脅しつけるためだと思いますが、日本では国会でも民間でもほとんど議論らしい議論もないままに参加を表明すること自体、ひどい中身だということを逆説的に表しているのではないでしょうか。

少なくとも、私がふれている情報の中では、やはりTPPは交渉そのものも含めて参加反対と言わざるを得ません。

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